ESSAY
『古事記異聞──鬼統べる国、大和出雲』
11月4日に講談社ノベルスより、
「古事記異聞」の第4弾になる、
『鬼統べる国、大和出雲』が上梓されました。
これで『古事記異聞』の「出雲編」は完結します。
ということは「出雲」に関して、
何らかの結論が出たということになりますが……
さて、それはどんな「結論」だったのでしょうか?
今回、橘樹雅たちはその「出雲」を追って、
大和国・奈良に旅立ちます。
主たる取材地は三輪。
三輪といえば、日本最古を誇る大神(おおみわ)神社です。
何しろ「神」と書いて「みわ(三輪)」と読んでしまうのですから
実に凄い話です。
その途中で、色々な場所にも立ち寄りますが、
何とか無事に(笑)大神神社に辿り着きます。
すると驚愕の事実、
「アニミズム(自然崇拝)の原点といえる神社なのに、
拝殿が肝心の神体山の頂上を向いていない!」
(=拝殿から神体山頂上を拝めない)
ことに気づきます。
それは一体何故?
この点は以前に『QED』などにも
ほんの少しだけ書きました。
しかし今回、雅たちは、
「それなら、拝殿はどこを向いて(見て)いるのか?」
「参拝者は(知らずに)どこを拝んでいるのか?」
という大きな謎にチャレンジすることになります。
実に無謀な挑戦ですが、やってしまいます(笑)
拝殿が向いている方角を追いかけて、
二人は実際に色々な場所に足を運ぶことになります。
ちなみにこちらは、長谷寺です。
ここで雅は千鶴子から、長谷寺が隠し持っている、
暗く深い歴史を聞かされて驚きます。
かなり衝撃の歴史ですが、おそらく真実です。
殆ど治外法権ともいえる長谷寺に、
なぜ多くの人々が足を運んだのか?
特に、妙齢の女性が多かったといわれています。
その理由は何だったのでしょう……?
でも、まだまだ雅たちの謎解きの旅は続きます。
誰かにこっそり後をつけられているとは全く気づかずに、
雅たちはこんな所まで。
ちょっとディープな奈良です。
さて。
果たして二人は、無事に解答に辿り着けたでしょうか?
ぜひみなさまも、雅たちとご一緒に、
バーチャルな歴史探訪の旅にお出かけいただければ幸いです。