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『神の時空 倭の水霊』

走水神社2015 (24)

7月14日、講談社文庫より

「神の時空」シリーズ第2弾

『神の時空 倭の水霊』が上梓されました。

テーマは、日本武尊と彼の后・弟橘媛です。

海を荒らして水神の怒りを買ってしまった日本武尊を救うために

弟橘媛は自ら望んで荒れる波の中に身を投げ入れ、

自分の命と引き替えに水神の怒りを鎮め、

日本武尊たちの命を救ったとされています。

そのために、

東郷平八郎や乃木希典といった明治の軍人たちから、

「日本婦女子の鑑」とまで称されました。

しかし、

果たしてそれは真実だったのでしょうか。

走水神社 (19)

また、彼女の辞世とされる

「さねさし 相武の小野に 燃ゆる火の

火中に立ちて 問ひし君はも」

は、最後まで日本武尊を思って詠んだ

悲しい歌と解釈されています。

ところがこの「さねさし」が

相武(相模)にかかる枕詞だというのですが、

その他の実例は、一首も見当たりません。

なのに「枕詞」?

走水神社 (18)

それに、日本武尊たちが「火中」に立たされたのは、

相模ではなく、駿河でした。

地名も違っています。

ということは、この歌の意味は……?

それらの疑問点を1つずつ解き明かしてゆくと、

弟橘媛の被った、想像以上に悲惨な人生が

浮き彫りにされました。

走水神社 (7)

『軍神の血脈』の楠木正成もそうでしたが、

このように、自ら望んだことと真逆の歴史を

時の権力者によって捏造されてしまう、

弟橘媛も、そんな犠牲者の一人だったのでしょう。

(そういう意味では、本当の「犠牲者」だったかも知れません)

走水神社 (4)

現在、弟橘媛を祀る最も有名な神社は、

神奈川県の走水神社です。

最近は、県内有数のパワースポット

などといわれているようですが、

そう呼ばれる場所には、

必ずと言ってよいほど、

誰かの悲しい歴史が隠されているものですね。

走水神社 (17)

ちなみに、ぼくは今も毎年数回訪れています。

実に爽やかな神社で、

伺うたびに、何かが「落ちる」気がします。

また、近所の「横須賀美術館」も素敵で、

何といっても、併設されている

レストランの食事がとても美味しいのです(笑)

走水神社2015 (20)

みなさんも、機会があればぜひ

足を運んでみてください。

弟橘媛と、そして彼女と一緒に散った、

多くの女性たちの鎮魂のためにも。

走水神社2015 (3)

 

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