高田崇史オフィシャルウェブサイト ークラブタカタカトー

『古事記異聞――鬼棲む国、出雲』

講談社より、新シリーズ第1弾

『古事記異聞――鬼棲む国、出雲』が上梓されました。

ちょっと変わった表紙になっています。

それに伴って(?)内容も少し変わっていて、

何度か書いてきました出雲に関して、

更に突っ込んでみました。

みなさんは出雲国の「四大神」の名前を、

耳にしたことがあるでしょうか。

いわゆる「大神」と呼ばれる神が、

出雲では四柱いらっしゃるのですが、

研究者の方々の間では常識でも、

一般にはあまり知られていないようなので、

その辺りに関しても、少し書いてみました。

一般に「神無月」である十月は、

出雲では「神在月」となることも有名です。

では、その際に出雲ではどういった行事があるのか。

普通、神様が大勢集まっていらっしゃれば、

大変おめでたいどんちゃん騒ぎ(?)になっても

全く不思議ではありません。

ところが出雲では逆に「お通夜」のようになってしまうのです。

しかも、最後に神を送り返す「万九千神社」では、

帰ることを忘れた神がいないように、

神職が桜の木で戸を叩きます。

そういわれると、静かにトントン……と優しく叩くように思いますが、

実際は、ドンドンドン! と激しく叩き、

「お発ち!」と大声で叫ぶのです。

まるで、早く帰ってくれといわんばかり。

その上「神在祭」が行われる「佐太神社」では、

帰りそこなってしまった神のために、

「止神送(しわがみおくり)」という

念の入った神送りの祭りまで行われるのです。

それほどまでに「神々」に残っていて欲しくないのでしょうか?

そんなこんな謎に、

東京の大学院生になる橘樹雅が挑みます。

しかし最も頼りにしていた教授は、

急遽、サバティカルイヤーで不在になり、

研究室にいるのは冷たい准教授と女性の先輩(笑)

その上、雅は現地で殺人事件に巻き込まれて……。

果たしてどうなってしまうのでしょうか。

次作では、その雅が「櫛」の謎に挑戦します。

「櫛御気野命」「櫛名田比売」「櫛玉饒速日命」

「玉櫛姫」「櫛明玉神」…………。

どうしてわが国には「櫛」の名を冠した神々が多いのか。

その根拠に関しては、

「饒舌である者(学者)たちの殆どが、何故か沈黙を守り――」

といわれている何やら恐ろしげな地点まで、

雅が足を踏み込んでしまいます。

作者としても、とても心配です(笑)

ではでは今回も、ぜひよろしくお願いいたします。

(上の写真は、佐太神社で出会った、わが家の「グリ」の小さい頃にそっくりだった子猫(^^))